エリア: 東京都

本物の粋は「かけそば」「花巻そば」 にあり!(東京都内)

本物の粋は「かけそば」「花巻そば」 にあり!(東京都内)

華やかな種もの蕎麦とは真逆の世界観の蕎麦が「かけ」と「花巻」。その静謐で奥ゆかしく、けれど心底「旨ぇ・・・」と感じる沁み渡る味わいは、姿は地味にして味わいは滋味深い、温蕎麦の宝なのです。


かけそば [手打ち蕎麦 成冨]

「風のない水面のようなイメージ」という澄んだつゆは「かけそば」専用のもの。鼻先で心地よく誘い、飲めばすっと身体に染み込み、旨い! 細めに端正に打たれた十割の蕎麦とバランスよく絡み、気持ちよくすすったあとの風味も秀逸だ。

手打ち蕎麦 成冨のかけそば 972円

曇り無く澄んだダシと
十割の端正な蕎麦が
体にすっと染みわたる


「お客様の美味しいものに対する感覚も、進化してますよね」とご主人の成冨雅明さんは言う。銀座という土地柄、感度の高さもあるのだろう。そのお客さんに出す「かけそば」のつゆは、雑味がないもの、体にすーっと染みて、スキっとするものにしたいと考えている。蕎麦は、本来持っている味・香りを生かすべく十割にして、まるで二八のようなのど越しのよさも追求。気持ちよくすすれて、風味豊かな味わいが魅力である。

[住所]東京都中央区銀座8-18-6 二葉ビル1階 [TEL]03-5565-0055 [営業時間]11時半~14時半LO、18時~20時半LO、土11時半~15時LO※ランチタイム有 [休日]日・祝・第3土 [交通アクセス]地下鉄大江戸線築地市場駅2番出口から徒歩3分

手打ち蕎麦 成冨|曇り無く澄んだダシと十割の端正な蕎麦が体にすっと染みわたる(そば/東銀座)

https://matomeshi.jp/articles/2352

「お客様の美味しいものに対する感覚も、進化してますよね」とご主人の成冨雅明さんは言う。銀座という土地柄、感度の高さもあるのだろう。

花巻そば [つきじ 文化人]

蓋を開ければ、ぱあっと磯の香り。三つ葉の香りも相まって、粋な香りに包まれる。薄削りのダシでさらっといけるつゆに、しっとりと海苔が馴染んでいく。わさびもちょんと乗せ、細打ちの十割蕎麦をすすれば、旨ぇなあとしみじみ。

つきじ 文化人の花巻そば 1,030円

ぱあっと広がる
磯の香りを楽しみつつ
あと味までまた旨し


「海苔と蕎麦、それだけでシンプルですし、何でもありの時代とは真逆なところがいいですよね」とは、ご主人・松田裕次郎さんが語るところの「花巻」の魅力だ。今は少なくなった浅草海苔に変わって、現在は荒すさび海苔という品種が多く使われるというが、中でも香りがあるものにこだわっている。パリッとした海苔がつゆにしっとり染みていく風情がいい。〝新しい老舗〟を目指すというお店の花巻。あと味までしみじみ旨い。

[住所]東京都中央区築地1-12-16 [TEL]03-6228-4293 [営業時間]11時半~13時半LO、17時半~21時半LO [休日]日・祝(月不定休)※ランチタイム有 [交通アクセス]地下鉄日比谷線築地駅2番出口、東銀座駅5番出口から徒歩3分

つきじ 文化人(そば/築地)|ぱあっと広がる磯の香りを楽しみつつあと味までまた旨し

https://matomeshi.jp/articles/2353

「海苔と蕎麦、それだけでシンプルですし、何でもありの時代とは真逆なところがいいですよね」とは、ご主人・松田裕次郎さんが語るところの「花巻」の魅力だ。

つゆに心を澄まし
香りに風情を感じるべし

 蕎麦とつゆ。言うまでもなく、「かけそば」を構成するのはシンプルにこの2つ。逆に言えば、それゆえに蕎麦屋にとっては何のごまかしもきかず、すっぴんのこだわりが現れる一杯。温蕎麦の粋を味わうならまずこれだ。

 さてそこで、かけそばではどこにこだわるか、『成冨』の主人・成冨雅明さんに聞いてみた。「蕎麦のどこをこだわるかといえば、まず蕎麦そのものの味が一つ、ダシが一つ。かけそばは、その後者の典型です。私の場合は、あくまで澄んだきれいなダシでありたいと思っています」

『成冨』では、鰹節と昆布に干し椎茸で味の厚みを出してダシを取る。その鰹節も血合い抜きの本枯節で薄削り。天種が入るような種ものでは、それを受け止める強さが欲しいので血合い入りと使い分ける。いわば和食の世界の一番ダシのイメージだ。

 そしてもう一つ、つゆの提供温度にもこだわっている。「ダシの美味しさは、熱々より少し下がった方が感じやすい。一番美味しいと感じるのが85〜86℃位。その温度で供します」

 今回の取材では、ほかにも各店で「かけそば」のつゆについて聞いてみたが、共通していたのは「味わって、飲み干してほしい」ということ。ダシの素材や削り方、取り方は実は驚くほどそれぞれ違う。心を澄ましてじっくり味わうべしだ。

 かたや「花巻」。こちらはまた別の風情がある。元来この蕎麦は蓋付で提供され、蓋を開けると湯気と一緒に、ふわーんと磯の香りが漂うのが醍醐味。かけそばに焼き海苔を散らし、花に見立てた風流な蕎麦だ。

 その名前の由来は諸説あるが、『つきじ 文化人』の店主・松田裕次郎さんによるとこうだ。「浜辺に干した海苔が花のようで『磯の花』と謳われた。蓋を開けたときの景色がそう見えるところからと聞いています」

 文化人ではちょっと青海苔が混ざった香りのいい海苔を選んでいるが、ほかでは、花巻の海苔はつゆにしっかり溶けるものを使うとも聞いた。いやはや海苔一枚にしても奥が深いのだ。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

このグルメ記事のライター

関連するキーワード


かけそば 花巻そば

関連する投稿


案山子(そば/白金高輪)|酒肴も蕎麦も空間もすべてに感動する夫婦のおもてなし

案山子(そば/白金高輪)|酒肴も蕎麦も空間もすべてに感動する夫婦のおもてなし

「蕎麦屋で飲むのは粋な日本文化。だからこそ大人が愉しめるとっておきの空間でありたい」。そう語る店主の山田さんが8年続けた自店を辞めて妻の美求さんと挑んだのが「酒とアテを味わい、〆の蕎麦に至るまでの時をゆったり過ごせる隠れ家」=新生「案山子」だ。


つきじ 文化人(そば/築地)|ぱあっと広がる磯の香りを楽しみつつあと味までまた旨し

つきじ 文化人(そば/築地)|ぱあっと広がる磯の香りを楽しみつつあと味までまた旨し

「海苔と蕎麦、それだけでシンプルですし、何でもありの時代とは真逆なところがいいですよね」とは、ご主人・松田裕次郎さんが語るところの「花巻」の魅力だ。


手打ち蕎麦 成冨|曇り無く澄んだダシと十割の端正な蕎麦が体にすっと染みわたる(そば/東銀座)

手打ち蕎麦 成冨|曇り無く澄んだダシと十割の端正な蕎麦が体にすっと染みわたる(そば/東銀座)

「お客様の美味しいものに対する感覚も、進化してますよね」とご主人の成冨雅明さんは言う。銀座という土地柄、感度の高さもあるのだろう。


最新の投稿


撮り鉄の「食」の思い出(16) SLやまぐち号と、津和野駅近くで食べるさくさくの「源氏巻」/1979年~2017年

撮り鉄の「食」の思い出(16) SLやまぐち号と、津和野駅近くで食べるさくさくの「源氏巻」/1979年~2017年

2019年には、走り始めて40年というSLやまぐち号。SLやまぐち号が走るのは、その名の通りほとんどが山口県。しかし停車駅のうち終点の津和野駅だけが島根県に入ります。この津和野駅に行ったとき、SL運転日にしか食べられない、さくさくの「源氏巻」を楽しみに、必ず寄る和菓子屋さんがあります……。


名古屋エリア限定グルメ情報(23) 熟成香がたまらない! 栄4丁目『shiosai』の「熟成肉の手ごねハンバーグ」

名古屋エリア限定グルメ情報(23) 熟成香がたまらない! 栄4丁目『shiosai』の「熟成肉の手ごねハンバーグ」

アラフィフとなった今、ふんわりとした食感よりも、歯ごたえのある肉々しいハンバーグを求めるようになった。しかし、“肉汁信仰”ともいうべき今のグルメ界では、これがなかなか見つからない。あきらめかけていたころ、栄4丁目にある『shiosai』で私の理想とするハンバーグに出会ってしまったのである……。


みや穂(魚介料理/大塚)|極上の魚介を惜しみなく使用した彩り鮮やかな刺身に酒盃が進む!

みや穂(魚介料理/大塚)|極上の魚介を惜しみなく使用した彩り鮮やかな刺身に酒盃が進む!

 居酒屋の名店が軒を連ねるこの界隈でも、とりわけウマい魚料理を出す、私の海鮮市場的な店がこちら。店主自ら築地市場に足を運び、確かな目利きで仕入れる魚は新鮮で質の高いものばかり。


魚ませませ(海鮮料理/新橋)|寝かせる、希少部位を出す魚の魅力の発信基地

魚ませませ(海鮮料理/新橋)|寝かせる、希少部位を出す魚の魅力の発信基地

 正確には刺身は“鮮”魚ではない。左写真奥に見えるサバのヅケや中央のヒラメの頬こそ初日のものだが、他は2日~8日ほど寝かせて提供される。


魚肴 青天上(居酒屋/南阿佐ヶ谷)|近所にあるのを自慢したい!味も使い勝手も魅力の店

魚肴 青天上(居酒屋/南阿佐ヶ谷)|近所にあるのを自慢したい!味も使い勝手も魅力の店

料理の見た目は豪快なのに、丁寧な仕事と繊細な味わいを酒とともに楽しめると評判の人気店『青天上』。1号店の焼き鳥店を三ツ星店として取材したのは開店した2014年。


ランキング


>>総合人気ランキング