撮り鉄の「食」の思い出(29) 出雲そばと出雲大社をめぐる鉄道 一畑鉄道・国鉄大社線/1978年~2018年

撮り鉄の「食」の思い出(29) 出雲そばと出雲大社をめぐる鉄道 一畑鉄道・国鉄大社線/1978年~2018年

今回は出雲大社をめぐる鉄道のお話です。現在出雲大社への足は、島根県のローカル私鉄一畑電車(いちばたでんしゃ)、通称“ばたでん”を使います。 この一畑電車に久々の新型車両が導入されたので、さっそく撮影に行ってきました。


出雲そばと出雲大社をめぐる鉄道 一畑鉄道・国鉄大社線/1978年~2018年


今回は出雲大社をめぐる鉄道のお話です。

現在出雲大社への足は、島根県のローカル私鉄一畑電車(いちばたでんしゃ)、通称“ばたでん”を使います。

この鉄道は、電鉄出雲市駅から宍道湖の北側を通り松江しんじ湖温泉駅までと、途中の川跡駅から出雲大社前駅までの支線で構成されています。

この一畑電車に久々の新型車両が導入されたので、さっそく撮影に行ってきました。

はじめて見る新型車両は、ぴかぴか!

これまでレトロな車両が多かった鉄道に、びっくりするくらい現代的なデザインです。

ローカル鉄道の新しい時代を感じました。

[一畑電車の新型車両、ものすごく現代的なデザイン(2018年撮影)]


この一畑電車を最初に撮影したのは1980年のこと。

山陰本線の撮影の途中での立ち寄りでした。

そのころは、床が木で油の香りのするレトロ車両が、モーター音も高らかに走っていました。

[最初に訪れた一畑電車、走っていたのはレトロなタイプ(1980年撮影)]


このころの古い車両は、映画『RAILWAYS』でも登場して話題になりました。

近年まで、2両在籍していた車両です。

1両は出雲大社前駅に保存され、もう1両は現在でも動く状態になっていて、運転体験もできます。(一畑電車ホームページ参照)

[少し前まで車庫にあった旧型車両のうち1両、現在は1両のみ車庫で保存(2009年撮影)]

[現在は出雲大社前駅に保存され公開されている(2012年撮影)]


出雲大社まで歩いて行ける出雲大社前駅は、洋館のようなモダンなスタイルの駅です。

私が最初に行ったときから、大きな変化はなく現代に残り、ほっとさせてくれるような佇まいです。


[一畑電車の出雲大社前駅は昔の様子が残っている(2012年撮影)]


実は、出雲大社近くには、もう一本の鉄道が走っていました。

国鉄大社線です。

7.5Kmの行きどまり路線で、1990年に廃止になってしまいました。


旅は鉄道が基本だった時代、この路線には関西本線からの急行列車も直通で走っていました。

終点の大社駅は立派な造りで、現在では国の重要文化財になって保存されています。

駅舎横にたくさん並んだ改札からは、当時たくさんの人が降りた姿を想像できます。

[大阪からの寝台急行だいせんが直通で乗り入れていた大社駅(大社線内は普通列車として運転)(1978年撮影)]

[現在も保存されている大社駅、駅の中も見学できる(2009年撮影)]

[ずらりと並ぶ改札口から、乗客が多かったことがわかる(2009年撮影)]

[ホーム階段には溶接で白兎が描かれている(2009年撮影)]


出雲周辺の、懐かしいお話にお付き合いいただきました。

老舗の「荒木屋」と、地元の方のおすすめ「田中屋」で、割子そばを堪能!


せっかくの出雲ですから、次はそばの話題です。

人によって、好きなそばは、いろいろだと思いますが、私の場合、出雲そばが相当好きです!

このあたりのそば屋は、夕方前には売り切れで閉店になってしまう店が多いので、近くで撮影しているときに、ちょっとだけ休みをとって、そばだけ食べに来ることもあるほどです。
 
慌ただしく食べに行くこともあって、お店はだいたい決まっていました。

老舗の荒木屋です。
 

[老舗の出雲そば店荒木屋(2009年撮影)]


基本の三段重ねの割子そば。

1段目につゆをまわしかけていただきます。

1段目を食べ終えたところで残ったつゆを次の段にかけて、さらにまわしかけ……と食べ進みます。

少し甘めのたれで、コシの強く粗目に挽いた感じのそばがよりおいしく感じます。

おすすめは、5段に天玉、なめこおろし、卵、とろろの乗った割子5代そば。

残ったつゆを次に移すので、食べる順番によって味が変わるのも楽しいです。

[基本の割子そば(2009年撮影)]

[私のおすすめ、割子5代そば(2009年撮影)]


今年は気まぐれに、偶然お話をした地元の方からすすめられた店に行ってみました。

出雲大社の鳥居の目の前にある田中屋です。


[出雲大社の鳥居、お参りも忘れずに!(2018年撮影)]

[鳥居の向かいにある田中屋]


基本の3段割子そばと3色割子を頼みました。

3色はとろろ、天かす、温泉卵です。

のど越しの良いそばです。

つゆの香りも良くて、おいしくいただきました。


[田中屋の3段割子(2018年撮影)]

[3色割子そば(2018年撮影)]



さて、どちらがお気に入りかと考えても難しいですね(笑)。


出雲には割子そばを出す店が、まだまだたくさんあります。

今度行ったときには、基本と新しい店のハシゴになりそうな気分です……。


次回も出雲から。
高校時代に乗った電車との再会と出雲スイーツです。






佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。


※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

このグルメ記事のライター

鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、お付き合いください。

関連するキーワード


撮り鉄 蕎麦

関連する投稿


撮り鉄の「食」の思い出(43) ひたちなか海浜鉄道であんこう鍋&駅猫&多彩な車両を楽しむ/2012~2016年

撮り鉄の「食」の思い出(43) ひたちなか海浜鉄道であんこう鍋&駅猫&多彩な車両を楽しむ/2012~2016年

茨城県のひたちなか海浜鉄道は常磐線に接続する勝田駅から海岸に近い阿字ヶ浦駅までを結ぶ電化されていないローカル線。この鉄道の魅力のひとつは、多彩な列車が走っていること。 それに、ひたちなか海浜鉄道の途中駅、那珂湊駅はネコの駅として有名です。 そんなマニアック情報に加え、今回の旅の目的は、あんこう鍋です……。


撮り鉄の「食」の思い出(42) クセになる!「黒石つゆ焼きそば」と「キ100」/ 2005~2015年

撮り鉄の「食」の思い出(42) クセになる!「黒石つゆ焼きそば」と「キ100」/ 2005~2015年

青森県の黒石駅に向けて走る鉄道は、弘南鉄道(こうなんてつどう)弘南線。終点にあたる黒石市は、青森市の南で弘前市の東側にある人口3万人強の町です。そしてこの街に、食べれば食べるほどクセになる「黒石つゆ焼きそば」があるんです……。


撮り鉄の「食」の思い出(41) 地吹雪の津軽鉄道ストーブ列車と「けの汁」/~2018年

撮り鉄の「食」の思い出(41) 地吹雪の津軽鉄道ストーブ列車と「けの汁」/~2018年

ストーブ列車と地吹雪で有名な津軽鉄道は、その名の通り津軽平野を走ります。 冬将軍の力が強くなると、地吹雪も強烈に吹き荒れます。 いったん降り積もった雪は低温でサラサラ。それが北風で飛ばされて地吹雪になります。 こんな地吹雪の中を走るストーブ列車、かっこいいです……。


撮り鉄の「食」の思い出(40) 冬の五能線。〝わさお“の焼いかとヒラメの漬け丼/~2018

撮り鉄の「食」の思い出(40) 冬の五能線。〝わさお“の焼いかとヒラメの漬け丼/~2018

冬の汽車旅のおススメは?と、聞かれたときに、必ず答えるのが五能線です。 秋田県の東能代駅から白神山地の北側を走り、青森県の川部駅までの路線で、県境付近では日本海の海岸線ぎりぎりに敷かれています……。


撮り鉄の「食」の思い出(39) 南阿蘇鉄道、復興へ! /1986~2018年

撮り鉄の「食」の思い出(39) 南阿蘇鉄道、復興へ! /1986~2018年

1986年に国鉄高森線から第3セクター鉄道になった南阿蘇鉄道。 国鉄の時代から最大の撮影ポイントが第1白川橋梁です。 美しい赤いアーチ橋で1928年から使用開始されて、約90年が経っています……。


最新の投稿


目黒の焼き鳥・鶏料理『やきとり 阿部』

目黒の焼き鳥・鶏料理『やきとり 阿部』

坊主頭にねじり鉢巻きが清々しい、店主の阿部友彦さん。目黒の名店「鳥しき」で修業を積み、2016年に独立。


おっさん女子の吉祥寺パトロール(84) タピオカ・バブルの吉祥寺だけど、本命の台湾カフェはあそこだろ! の件

おっさん女子の吉祥寺パトロール(84) タピオカ・バブルの吉祥寺だけど、本命の台湾カフェはあそこだろ! の件

世の中の台湾フードブームは下火なのかもしれない。しかし吉祥寺は今がピークなんだよ! 都心より遅いんだよ(涙)。吉祥寺は武蔵野市だからね……。 そんなワケで、吉祥寺は、タピオカ・バブルなのである。タピオカミルクティー&台湾スイーツの店が、多すぎなんだよ! もう……! という状況である。


赤坂の焼き鳥・鶏料理『赤坂焼鳥 鳳』

赤坂の焼き鳥・鶏料理『赤坂焼鳥 鳳』

幅広い種類の日本酒やワインとともに、伊達どりや水郷赤鶏、シャモロックなど店主が選び抜いた銘柄鶏・地鶏の串を深夜遅くまで味わえる。野菜串を含んだ6本をいただく「みすじコース」は、ひとりからでも気軽に頼めるのがうれしい。


名古屋エリア限定グルメ情報(63) 家族連れで利用できる本格イタリアン。名古屋・天白『イタリア料理 リベルタ』

名古屋エリア限定グルメ情報(63) 家族連れで利用できる本格イタリアン。名古屋・天白『イタリア料理 リベルタ』

「今日はイタリアンな気分!」と思っても、子供や両親を連れての食事は、どうしても回転寿司やファミレスなどになりがち。やはり、家族でイタリアンというのはハードルが高いのか……?  名古屋市天白区の閑静な住宅街にある『イタリア料理 リベルタ』は、そんな要望に応えてくれる店だ。


大門の焼き鳥・鶏料理『焼鳥 ふくなが』

大門の焼き鳥・鶏料理『焼鳥 ふくなが』

隠れ家のような小さな店構えながらも、こだわりの酒と、ひと手間ふた手間かけた焼鳥で客を魅了する。焼き台に加工備長炭を隙間なく敷きつめることでムラ無く焼き上げ、鶏の肉汁をギュッと閉じ込めた自慢の串には信玄どりを使用。


ランキング


>>総合人気ランキング