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撮り鉄の「食」の思い出(36) 天浜線で浜名湖産のうなぎ弁当&舞茸弁当/1987~2018年

撮り鉄の「食」の思い出(36) 天浜線で浜名湖産のうなぎ弁当&舞茸弁当/1987~2018年

静岡県の天竜浜名湖鉄道、通称「天浜線」は、もともと国鉄二俣線でした。 戦時中、海岸線に近い浜松付近の東海道本線が不通になったとき迂回できるように、浜名湖の北側をぐるっと迂回して敷かれています。 カラーリングは浜名湖をイメージした青、三ケ日みかんをイメージしたオレンジと緑色です……。

天浜線で浜名湖産のうなぎ弁当&舞茸弁当/1987~2018年


静岡県の天竜浜名湖鉄道、通称「天浜線」は、もともと国鉄二俣線でした。

起点の掛川駅も終点の新所原駅も東海道本線に接続するという路線です。

戦時中、海岸線に近い浜松付近の東海道本線が不通になったときに迂回できるように、浜名湖の北側をぐるっと迂回して敷かれています。

第3セクター鉄道に変わったのが1987年。早くも約30年が経ちました。
 

最初に走っていたのは、バスの部品をたくさん使って作ったレールバス。

普通のディーゼルカーよりもひと回り小さくて、かわいい車両です。

カラーリングは、浜名湖をイメージした青、三ケ日みかんをイメージしたオレンジと緑色です。



[第3セクター鉄道として開業したころの天浜線レールバス(1987年撮影)]


このレールバスはバス部品を使い、軽量化しているために価格も低めで、メンテナンスも安価でしたが、そこは鉄道車両とは耐久性が異なり、比較的早めにすべて引退してしまいました……。

現在は、新型のディーゼルカーが元気に走っています。

[旧型車両が天竜川を渡る(1988年)]


しかし車両が変わっても、美しい風景は変わりません。

町を走り、田んぼの中を走り、浜名湖を見渡します。

天浜線最高の撮影ポイント、天竜川を渡る鉄橋も昔のまま健在です。

[天竜川を渡る橋梁も、以前のまま堂々とした風景だ(2017年撮影)]


天浜線を旅するときにおススメの切符は、1日フリー切符です。

全線を一気に乗り通すのよりは少し高いですが、1回でも途中下車するとお得になります。

列車本数も意外と多いので、行ったり来たりしながら1日楽しむのもいいですね。

この切符を買うと小冊子がもらえます。

種類は「天浜線沿線どうまいグルメガイド」と「天浜線御朱印めぐり心の旅」があり、どちらか1冊のプレゼントです。

1人旅なら当然グルメガイドでしょうか?

2人旅なら2種類でも可です。

このグルメガイドには、沿線のおいしい店がいっぱい記載。

特に、天浜線には駅でカフェや食堂を営業している店も多いので楽しさ倍増です。

[1日フリーきっぷと小冊子(2018年撮影)]


天浜線の旅グルメのおススメは、車両基地もある天竜二俣駅で売っている舞茸弁当。
 
8角形の箱で、持つとずっしりと重さを感じます。

[天竜二俣駅の舞茸弁当。販売時間や数量制限もあるので注意(2018年撮影)]


開けてびっくり。

まぁ、品数の多いこと!

舞茸ご飯を中心に、舞茸の天ぷら、シュウマイ、カマボコ、クルミの味噌和え、イチゴなどなど……。

食べていくと、さらに下から焼き魚なども出てきます。

もう、お酒のおつまみセットに見えてきます。

[品数たっぷりでおいしい。列車旅ではお酒も忘れたくない弁当(2018年撮影)]

[食べ続けると、下からもいろいろ出てくる(2018年撮影)]

浜名湖に来たら、絶対に忘れてはいけないのが「うなぎ」です!


浜名湖を見ながら旅をしていて、うなぎを食べずに帰るわけにはいきません。

車窓から見ていても、うなぎ料理の店はたくさんあります。

でも、せっかく鉄道の旅なので、オススメは終点の新所原駅にあるお店〝駅のうなぎ屋やまよし”です。

[ズバリ、天浜線の駅ナカにある〝駅のうなぎ屋やまよし”(2018年撮影)]


お店の店主は、もともと養鰻をやっていた方。

それだけ聞いても、間違いありません。

「私が子どものころは200軒以上の業者があったけど、今では二十数軒だけになってます」と話す店主。

「それは寂しくなりましたね」と言うと、「いえいえ、向上心の高い業者だけが残っているので、味はどんどん良くなってきてますよ」と、笑っていました。

[うなぎ屋の店主。笑顔がイイ(2018年撮影)]


ここで店を始めたのは天浜線開業の翌年ということですから、こちらもほぼ30周年。

それを聞いて、当時撮影した写真を確認してみました。

はっきりとは見えませんが、たぶんまんなかがそうだと思います。

しかし当時は、今以上に貧乏旅行で、うなぎには手が出ませんでした(笑)

[開業翌年の新所原駅。左は東海道本線列車、まんなかにお店が見える……かも(1988年撮影)]


さて、購入したのは、うなぎ弁当大1本入りで2800円。

旅飯としては贅沢ですが、近年の鰻高のなか、浜名湖産ということを考えると、とってもリーズナブル。

さらに、値段は「日によって変わる」という白焼きも買いました。

[うなぎ弁当は温かさを保つために、新聞紙にくるまれている(2018年撮影)]


車での夕食。

まずは白焼きです。

日本酒を振りかけて焼きます。

お店では酒をかけて電子レンジということでしたが、車内に電子レンジはないので、いつものようにフライパン&ホイル焼きです。

温まると、表面にふつふつと油がわいて香りが立ち始めます。

[白焼きはフライパン&ホイル焼き(2018年撮影)]


ここの白焼きは関西風で、蒸さないタイプです。

蒸してふっくらさせたウナギも大好きですが、蒸さないウナギの香ばしさや揚げ物のようにパリっとした感じもまた大好物!(どっちにしろ好き)

店主オススメのショウガ醤油でいただきます。

うっ、うまいっ!

贅沢してよかったぁという味でした。

[ショウガ醤油でいただく(2018年撮影)]


そして、お待ちかね。

うなぎ弁当です。

新聞紙にくるまれた弁当を広げると、あたりに香ばしい香りが漂い、車内は、もうたま
らない状態です。

肉厚で香ばしくて、口に入れればもう最高。

自然と笑いが出てきます。

[新聞紙を開く……(2018年撮影)]

[新聞紙のおかけで温かさが残って、さらにおいしい(2018年)]


おいしい香りにかこまれて、浜名湖の夜が更けてゆきました。

次回は天浜線2回目、「転車台」です。








佐々倉実(ささくら みのる)
 鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、初めて鉄道写真を撮ったのが小学生のころ、なんやかんやで約50年経ってしまいました。鉄道カメラマンなのに撮影の8割はクルマで移動、列車に乗ってしまうと、走るシーンを撮影しにくいので、いたしかたありません。そんなワケで年間のかなりの期間をクルマで生活しています。趣味は料理と酒! ヨメには申し訳ないのですが、日々食べたいものを作っています。
 鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、いろいろとお付き合いください。
 ちなみに、鉄道の他に“ひつじ”の写真もライフワークで撮影中、ときどきおいしいひつじの話も出てきます。なにとぞご容赦ください。

このグルメ記事のライター
佐々倉実@まとメシ

鉄道をメインにスチール、ムービーを撮影する“鉄道カメラマン”、鉄道旅と食の話、最新の話題から昔の話まで、お付き合いください。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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